デッキ構築ゲームで誰もが悩む「この強そうなカード、デッキに入れるべき?」という直感を、1万回のシミュレーションで検算するツールです。カードを追加する・スキップする、それぞれの選択が最終的な勝率にどう効くのかを、モンテカルロ法で数値化して突きつけます。『引きが弱いカードを増やすと事故が増える』『尖ったカードは平均を上げるが分散も上げる』——そんなデッキ構築の格言を、実際の数字で確かめられます。
直感が外れやすいのは『強いカード=入れるべき』という思い込みです。単体で強くても、デッキ全体の回りを悪くするカードは勝率を下げます。追加とスキップの勝率を並べて見て、差が小さいときは『引きの安定』を優先したほうが良いことが多い——という発見を、自分の目で確かめてみてください。条件を触ると即座に再計算されるので、仮説を立てては検証する遊び方が向いています。
デッキ構築ゲームの上達は、経験と勘に頼りがちです。でも『取るか取らないか』は本来、期待値の比較で語れる問題。その計算を1万回まわして見せれば、勘の背後にある数学が見えてくる——確率シリーズの一本として作りました。
方策を固定した貪欲AIどうしを、同一シードで1万回対戦させて勝率を比較します。同じシードを使うので、条件を1つだけ変えたときの差が純粋に見えるのが特徴です。実在ゲームの再現ではなく、確率の直感を鍛えるための簡略化した抽象モデルであり、計算はすべて端末内で完結します。数字を触りながら『この一枚が勝率を何パーセント動かすか』を確かめる、電卓のような使い方ができます。
画面上部でデッキのプリセットを選びます(初期デッキ/コンボ軸/弱デッキ)。あとは候補カードの行にある「取る?」を押すだけ。押した瞬間に「今のデッキ」と「+候補1枚」の2通りについて、それぞれ1万回ずつの対戦が走り、最終勝率が並びます。結果はそのままコピーできます。
最初にやってほしいのは、コンボ軸のデッキに「中途半端」を1枚足してみることです。単体では悪くないカードなのに勝率が下がります。これがこのシミュレータの主題です。
抽象モデルですが、数値は公開されています。敵はHP95・攻撃6で毎ターン+1ずつ強化され、そこに0〜+12の乱高下が乗ります。あなたはHP70・エナジー3・毎ターン4枚ドロー。14ターンで決着がつかなければ敗北扱いです(敵が無限に強くなるため引き分けは存在しません)。
カードは8種類。ストライク(1コスト6ダメージ)、ヘビーブロー(2コスト14ダメージ)、ガード(1コストでブロック6)、大城壁(2コストでブロック14)、サイクル(0コストで1枚引く)、中途半端(1コストで4ダメージ+ブロック3の器用貧乏)、呪い(使えない・手札を圧迫するだけ)、そしてコンボ——手札にあるコンボ1枚につき2ダメージ×枚数、つまり枚数の2乗で伸びます。コンボ軸が「薄まると弱い」のはこの2乗のせいです。
方策は固定の貪欲AIで、死にそうなターンはブロックを優先し、そうでなければコスト当たりダメージの高い順に切ります。同一シードで1万回を回して比較するので、変えた条件の影響だけが純粋に取り出せます。
ひとつめ、強いカードを足したのに勝率が下がる瞬間。キーカードを引く確率が薄まる「デッキ太らせの罠」です。ふたつめ、同じカードが弱いデッキでは正解になること——カードに絶対評価はなく、デッキ文脈がすべてです。みっつめ、呪いの本当の値段。使えないカード1枚が勝率を何ポイント削るのかが数字で出ます。
deckev.test.js の6ゲートで検査しています。同じシードなら結果が完全一致すること(決定論)。10枚の初期デッキ相当が勝率30〜90%の帯に収まり、勝ちすぎも負けすぎもしないこと——この初期デッキは勝率およそ69%になるようキャリブレートしてあり、上にも下にも動かす余地が見えるようにしてあります。呪い2枚を入れると勝率が明確に下がること。そしてコンボ軸に「中途半端」を1枚足すと勝率が下がり、同じカードを素直なデッキに足すと下がらないこと——この2つが同時に成り立つよう、毎ターン4枚ドローという手札の狭さをグリッドサーチで決めています。速度も1万回の試行が1.5秒未満で終わることを確認済みです。
実在のカードゲームの再現ではなく、確率感覚を鍛えるための抽象モデルです。計算はすべてブラウザ内で完結し、外部送信はありません。