「この積み上がり、どう積まれた?」——完成した山を、テトロミノ(4マスの形)に切り分ける逆向きのテトリスです。ただの形合わせではありません。形が全部合っていても、『上から落として作れる順序が実在しない切り分け』は不正解になります。落下の歴史、つまり「どのピースが、どの順で落ちてきたら、この山になるか」を推理するパズルです。
まず、いちばん最後に置かれたはずのピース(上にも横にも何も乗っていない、自由に取り出せる塊)を探すのがコツです。それを1つずつ「逆再生」で取り除いていき、最後まで矛盾なく崩せる切り分けだけが正解になります。形だけを見て埋めようとすると、正しい形なのに順序が成立せず不正解、という罠にはまります。「これは本当に、この位置に落ちてこられるか?」を毎回問うのがポイントです。
テトリスは「上から積む」ゲームですが、その逆——完成品から過程を復元する——は、パズルとして手つかずでした。形合わせに『物理的な順序の成立性』という一段深い条件を足すと、見た目は同じでも頭の使い方がまるで変わります。その一手間が面白いと感じて作りました。
切り分けの正誤判定は、形の一致だけでなく「重力に従った落下順が存在するか」をアルゴリズムで検証しています。成立した瞬間、ピースが落下の逆再生で空へ帰っていく演出は、その順序が実在することの証明でもあります。ロジックは純粋な JavaScript として分離してあります。
完成した山を、なぞって4マスずつ塗っていきます。有効なのはテトロミノ7種の形だけ。塗った塊はタップで崩して塗り直せます。全部塗れると自動で判定され、成立していればピースが落下の逆再生で空へ帰っていきます。モードは📅きょうの一山(日替わり・7ピース)と♾フリー(6・8・10ピース)。
ここが本作の肝ですが——形が全部合っていても、「上から落として作れた順序」が実在しない切り分けは不正解です。ただのタイリングパズルではなく、落下の歴史を推理するゲームです。「全部きれいに埋まったのに不正解」と言われたら、それはバグではなく、そういうゲームだということです。
順序が実在するかどうかは、次の2条件で判定します。経路条件——各列で、自分の最上マスより上が当時すべて空いていたこと(つまり、そのピースが上から降りてこられたこと)。着地条件——ピースのどこかのマスの真下が、床か既に置かれたブロックであること。片持ちの支持(1点だけ接触している状態)は本家テトリスと同様に合法です。
ライン消去は存在しない世界にしてあります。消去があると歴史そのものが消えてしまい、逆算が成立しなくなるためです。
3点あります。ひとつめ、出題は実際にランダムプレイした結果から生成しているので、必ず解が存在します(500盤で検証)。ふたつめ、判定は落下順序の実在をメモ化バックトラックで厳密に検証しており、作者の想定と違う切り分けでも、正しければ正解になります。
みっつめが重要で、全列挙実験によれば、生成された盤のタイリングのうち約33%(346/1033)は、形が正しくても順序が存在しません。つまり「形さえ合えばいい塗り分けパズル」に退化しておらず、このパズル固有の推理が実測で確かに存在する、ということです。
チェスのレトログレード解析(盤面から過去の手順を逆算する分野)と、テトリス(計算量研究の定番題材)と、ニコリ系のタイリングパズル——この3つの交差点にあります。2026年7月19日深夜、作者本人の「逆テトリスってあるかな?」という一言から生まれました。完全にブラウザ内で動作し、外部ライブラリはゼロ、送信もありません。