出るのはタイプ名の当てっこではありません。先生に相談したときに返ってくる形にしてあります。まず「できていること」。詰まっている人ほど、できている部分を数えられていないからです。次に「いま何が起きているか」。性格の話にはしません。そして「先生ならこう言う」を、まず/つぎに/ずっと の3段階で。最後に「今日やる1つだけ」と、「効かないのでやらなくていいこと」。最後のものがいちばん効きます。真面目な人ほど、効かない努力に時間を使っているからです。
「あなたは真面目ですか」のような抽象的な質問は1問も入っていません。全問に場面が付いています——テスト3日前、夜9時の部屋、模試が返ってきた直後、丸つけのあと。選択肢は4つで、どれも「その場面で実際にやってしまうこと」です。さらに全問に「どれも当てはまらない」を置いてあります(点は入りません)。2択にすると「どちらでもない」人が必ず出て、無理に選ばせた瞬間に結果が嘘になるからです。
8つの型が12.5%ずつになるようには調整していません。「みんなそう」なパターンも「特殊な」パターンも実在するので、そのまま出しています。ランダムに答えた場合の実測(3000回試行)では、いちばん多い「優先順位が決まらない型」が26.7%、いちばん少ない型が6.5%でした。条件にしているのは2つだけです。8つすべてに到達すること。1つが半分を超えないこと。最初の版は完璧主義型が43%出る一方で、質問できない型に一度も到達しなかったため、配点を組み直しました。
結果には、8つの型の中で自分がどこにいるかの図が出ます。1位だけでなく2位・3位の点数も見えるので、「自分は完全にこの型なのか、複数にまたがっているのか」が分かります。点差が小さいときは、両方の助言を試してみてください。
どの型が出ても、返ってくるものの形は同じです。いま何が起きているかと、今日やる1つだけ。下の表は、実際に出る8つと、その型に出る「今日やる1つ」をそのまま並べたものです。読んだだけで思い当たるものがあれば、診断を受けずにそれだけ持ち帰ってもらってもかまいません。
| 型 | どういう状態か | 今日やる1つだけ |
|---|---|---|
| わかった気になる型 | 読むと分かる。でも、白紙にすると出てこない | いま解いた問題を1問、何も見ずにもう一度解く |
| 完璧主義で止まる型 | 1問に30分かけて、結局その1問しか進まない | いま止まっている問題に印をつけて、次の問題へ行く |
| 前日にまとめてやる型 | 「やる気が出たら」が、来ない | 明日、机に座る時刻を1つだけ決めて、紙に書いて貼る |
| 量はやるが伸びない型 | 新しい問題ばかり解いて、間違えた問題を放置している | 今日いちばん最後に間違えた問題を、もう一度だけ解く |
| 何から手をつけるか決まらない型 | 全部やらなきゃと思って、どれも始まらない | 明日の最初にやる1つを、いま紙に書く |
| 人と比べて凹む型 | 隣の人の点数で、自分の努力が消える | 今日できるようになったことを、1つだけ書き出す |
| 集中が続かない型 | 座って5分で、スマホを触っている | 次に座るとき、机の上を空にしてから座る |
| 質問できない型 | 何が分からないのかを、うまく言えない | 今日つまずいた問題に「ここまでは分かる」の線を引く |
どれも今日のうちに終わることにしてあります。「毎日30分やる」のような、続ける前提の宿題は1つも入っていません。続かなかったときに、自分を責める材料が増えるだけだからです。
結果のいちばん下に、効かないのでやらなくていいことが1つ出ます。ここがこの診断でいちばん変わっているところです。
たとえば「わかった気になる型」に出るのは、解説を丁寧に読み直すことです。ふつうは勧められる行動ですが、この型の人はすでに読む量が足りているので、増やしても点は動きません。「完璧主義で止まる型」に出るのは「わかるまで粘る」こと。粘って解けた1問より、飛ばして進んだ10問のほうが伸びます。「人と比べて凹む型」には順位表を見て奮起しようとすること。それで燃える人もいますが、この型の場合は削られるほうが先に来ます。
やることを足すのは簡単です。難しいのはやめていいものを名指しすることで、そこは本人にはまず決められません。真面目な人ほど、効かない努力に時間を使っています。増やす助言より、減らす助言のほうが今日から効きます。
いちばん効くのは、テストが返ってきた直後です。点数を見た直後は「次はがんばる」で終わりがちで、何を変えるかが決まらないまま次の範囲が始まります。ここで1つだけ決められると、次のテストまでのやり方が変わります。
次に効くのは、勉強しているのに伸びていないと感じたときです。この状態はやり方の問題であることがほとんどで、量を増やしても解決しません。どこで詰まっているかが分かると、増やす先が変わります。
保護者の方や先生が使う場合は、結果を本人と一緒に見て、「効かないこと」だけ話題にするのがおすすめです。型の名前を本人に言い渡すと、それが新しいレッテルになってしまいます。目的は分類ではなく、次の一手を1つ決めることです。
名前も指標も借りていません。心理検査ではないので、性格を判定しません。次の一手を1つ決めるための道具として作っています。合わないと思ったら、いちばん下の「効かないこと」だけ持ち帰れば十分です。回答はすべて端末の中で処理され、どこにも送信されません。