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📚 勉強のやり方

学校のワークを何周もして60点。そこで止まるのは「つながっていない」から

2026年8月11日

塾でいちばんよく見るのが、この形です。

学校のワークを繰り返し解いている。テストで50〜60点は取れる。 でも、そこから上がらない。

本人は困っています。サボっていないからです。 むしろ、周りより多く解いている。それでも点が動かない。

解けているのは、たくさん解いたからです

種明かしをすると、それはいっぱい解いたおかげでできているだけで、 理解はできていないことが多い。

同じ問題を4周も5周もすれば、答えは手が覚えます。 問題文を見た瞬間に、考える前に式が出てくる。 これは記憶であって、理解ではありません。

覚えているのは「この問題文 → この答え」という組であって、 その間にある理由ではないのです。

だから、少しずらされると崩れる

この状態の生徒は、少しずらされた応用っぽい問題が苦手です。

設定が変わる、数字の並びが変わる、聞かれ方が変わる。 それだけで手が止まります。覚えた組の中に、その形が無いからです。

私はこれを「つながっていない」状態と呼んでいます。 知識のかたまりはあるのに、かたまり同士が線でつながっていない。 だから、少しでも隣に動かされると行き先がなくなる。

自分がこの状態か確かめる方法

2つあります。どちらも1分で終わります。

抜け方——周回数を増やさない

この状態から抜けるとき、いちばんやってはいけないのが「もう1周する」です。 覚えている組がさらに強く焼き付くだけで、つながりは増えません。

やることは逆です。問題の数を減らして、1問あたりにかける手間を増やします。

10問を1周するより、3問をこのやり方で通したほうが、点は動きます。

ワーク周回が無駄なわけではない

誤解されたくないので書いておきます。 周回そのものは無駄ではありません。 50〜60点を取れているのは、その積み重ねの結果です。土台はできています。

足りないのは、周回のあとに理由を通す一手間だけです。 やる量を増やす必要はありません。順番に一手間を足すだけです。

「3周しろ」の3周が、たぶんまちがっています

学校でも塾でも「ワークは3周しろ」と言われます。私も言います。 ただ、3周の意味がずれていることがとても多い。

まちがった3周は、60問を3回、合計180問解くことです。 1周目で余裕で解けた問題も、2周目でまた解きます。3周目でも解きます。

1周目で解けた問題を、もう一度解く必要はありません。 できることを確かめる作業に、時間を使っているだけです。

正しい3周は、こうです

数えてみます。

まちがった3周正しい3周
1周目60問60問(うち18問に印)
2周目60問18問(うち6問に印が残る)
3周目60問6問
合計180問84問

半分以下です。そして、できるようになった問題の数はまったく同じか、 むしろ多い。浮いた時間を、印のついた18問の「なぜ」に使えるからです。

やることが60 → 18 → 6 と減っていくのも大事です。 終わりが見えるので、3周目まで届きます。 毎回60問だと、2周目の途中で力尽きます。

100点を狙っていないなら、全部やる必要はありません

もう1つ。ワークを全部やるという前提を、いったん外します。

ほとんどのワークは、問題に難易度がついています。 ついていなくても、だいたいA・B・Cの3段に分かれています。

中身やり方
Aレベル基本。公式や手順をそのまま使う まずここだけ全部やる。できたら、二度とやらない
Bレベル基本の組み合わせ。テストの主戦場 Aが終わってから。印をつけて回す
Cレベル応用・発展。1〜2問しか出ない 狙う点数しだい(下)

順番が大事です。Aができていないのに、Bで悩んではいけません。 Bで詰まる原因はたいていAにあります。

Cレベルをどうするかは、目標点で決める

狙う点数Cレベルの扱い
70点くらい やらなくていい。AとBを完璧にするほうが点は伸びる
80点くらい 解けそうなものだけ拾う。5分考えて手が出なければ飛ばす
90点以上 ここではじめて全部やる価値が出る

70点が目標なら、Cレベルに1時間かけるのは戦略として間違いです。 その1時間をBの解き直しに回したほうが、確実に点になります。

それでもCが気になるなら、1問だけ答えを覚えていくという手もあります。 理解はしていない。でも、同じ形が出たら書ける。 正々堂々ではありませんが、時間がないときの正しい判断です。

ここが、この記事の最初の話とつながります。
周回を減らして浮いた時間を、印のついた問題の「なぜ」に使ってください。 量を減らすこと自体が目的ではありません。 減らさないと、「なぜ」をやる時間が作れないのです。

この記事の要点

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