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🎰 確率と数字

ガチャの確率を正しく計算する——「排出率1%だから100連で出る」が間違っている理由

2026年7月26日

「排出率1%だから、100連引けば出るでしょ」

この考え方は間違っています。排出率1%のガチャを100連引いて出る確率は 63.4%。つまり3人に1人以上は、100連しても出ません。

この記事では、ガチャの確率の正しい計算方法を書きます。式だけでは実感が湧かないので、10万人ぶんを実際にシミュレーションした数字と、300円/連で計算した金額も一緒に示します。

🎰 1万人ガチャシミュレータで試す(排出率・天井を変えて即計算)

計算式はこれだけ

排出率 p のガチャを n 回引いて、1回以上出る確率は次の式で出ます。

1 − (1 − p)n

考え方は単純です。(1 − p) は1回引いて外れる確率。それを n 回続けて全部外す確率が (1 − p)n1回でも当たる確率は、その裏返しなので 1 から引きます。

排出率1%(p = 0.01)で計算するとこうなります。

引いた回数1回以上出る確率300円/連での金額
10連9.6%3,000円
50連39.5%15,000円
100連63.4%30,000円
200連86.6%60,000円
300連95.1%90,000円
459連99.0%137,700円

覚えておくと便利な区切りが3つあります。排出率1%の場合、

「確率は何回引いても100%にはならない」というのは、こういうことです。459連(13.7万円)引いても、1%の人は手ぶらで終わります。

「平均100連」の平均は、あなたの体験ではない

排出率1%のガチャは「平均100連で出る」と言われます。これは正しい数字です。実際に10万人ぶん回してみると、平均は99.9連でした。

ただし、この「平均」を自分の目安にしてはいけません。同じ10万人の結果を、別の角度から見るとこうなります。

指標実測値300円/連
運のいい上位10%11連3,300円
中央値(ちょうど真ん中の人)69連20,700円
平均99.9連29,970円
不運な下位10%229連68,700円
悲劇の1%456連136,800円
10万人中いちばん不運だった人1,145連343,500円

注目してほしいのは、平均(99.9連)と中央値(69連)が30連もずれていることです。

実際に数えたところ、10万人のうち 63.4% は、平均より前に出ていました。つまり「平均以下で出る人」のほうが多数派です。

ではなぜ平均が100連まで押し上がるのか。ごく一部の、極端に出ない人が引き上げているからです。1,145連まで出なかった人が1人いるだけで、平均はじわりと上がります。

平均は「みんなの体験の代表」ではなく、少数の悲劇を全員で割り算した数字です。

これは所得の話とまったく同じ構造です。平均年収より中央値のほうが低いのと、理由は同じです。極端な値が片側にあると、平均はそちらへ引っ張られる。

だから、自分の予算を考えるときに見るべきは平均ではありません。中央値(69連=2万円)で「半分の人はここまで」、下位10%(229連=6.9万円)で「10人に1人はここまで来る」と考えるほうが実態に合っています。

🎰 排出率を変えて、10万人の分布を実際に見る

「爆死した」は、運が悪いのではない

実測から、こういう数字が出ました。排出率1%・天井なしの場合です。

200連は6万円です。これが8人に1人の頻度で起きます。

ここが大事なところです。この人たちは特別に運が悪いわけではありません。確率的に必ず一定数発生する、想定内の人たちです。1万人が引けば、1,330人はこうなります。

「自分は引きが悪い」と感じている人の多くは、実際には引きが悪いのではなく、この13%に入っただけです。そして次に引くときの確率は、それまで何連外したかとは一切関係なく、また1%に戻ります。ガチャは前回の結果を覚えていません。

天井が何をしているのか、数字で見る

同じ排出率1%に、200連の天井(保証)を付けるとどうなるか。10万人で比較しました。

天井なし天井200連あり
平均99.9連86.4連
中央値69連69連(変わらず)
悲劇の1%456連200連
最悪の人1,145連200連

見てのとおり、中央値はまったく変わりません。半分の人にとって、天井は存在しないのと同じです(69連で出るので、200連には届かない)。

天井が効いているのは右端だけです。456連や1,145連といった悲劇を、200連で強制的に打ち切る。実測では13.5%の人が天井に到達しました。

言い換えると、天井とは「運が悪い人の被害額に上限を設ける保険」です。平均が下がるのはその副産物にすぎません。

だから、ガチャを引く前に見るべき数字は排出率だけではありません。天井の有無と、その連数です。天井200連・300円/連なら、最悪でも6万円で必ず手に入ると分かる。この「最悪いくら」が事前に分かるかどうかが、天井の本質的な価値です。

排出率が3%になると、どう変わるか

参考までに、排出率3%で同じことをやりました。

指標1%3%
平均99.9連33.5連
中央値69連23連
不運な下位10%229連77連
悲劇の1%456連153連

排出率が3倍になると、必要な連数はおおむね3分の1になります。平均も中央値も悲劇も、ほぼ同じ比率で縮むのが分かります。

自分のガチャで計算するには

電卓でも計算できます。排出率1.5%で150連なら、1 − 0.985150 です。

ただ、指数計算を毎回やるのは面倒ですし、平均・中央値・下位10%といった分布までは式では見えません。そこで、排出率・天井・単価を入力すると1万人が同時に引いた結果を出すものを作りました。

スライダーを動かすとその場で再計算されます。天井を0(なし)にすると、右側の裾がどこまで伸びるかが目で見えるので、天井のありがたみが一番よく分かります。計算はすべてブラウザの中で行われ、どこにも送信されません。

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この記事の要点

※数値は、公開しているシミュレーターと同じロジック(毎回独立に判定し、天井に達したら確定)を10万人ぶん試行した実測値です。 乱数の種を固定して再現可能な形で計算しています。実在のゲームの確率仕様とは無関係の一般的なモデルです。 金額は1連300円として計算しました。ガチャはエンタメです。課金は計画的に。

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